気になる
インプラントの寿命は?
平均残存率、
保証制度について解説
インプラント治療を検討する際、多くの方が気になるのが「インプラントはどれくらいもつのか」という寿命の問題ではないでしょうか。高額な治療であるからこそ、できるだけ長く使える治療法を選びたいものです。
インプラントは、失った歯を補う治療法の中でも、見た目や噛む力の回復に優れており、多くの方に選ばれています。
一方で、永久的にもつわけではなく、条件や使い方によって寿命に差が出る治療でもあります。
また、歯科医院によってはインプラントに保証制度を設けている場合もあり、「もし壊れたらどうなるのか」といった点も事前に知っておきたいポイントです。
この記事では、インプラントの平均的な寿命や残存率のデータをもとに、どれくらいの期間使える治療なのかを解説します。
さらに、インプラントを長持ちさせるためにできることや、保証制度の内容、注意点についても詳しく紹介します。
インプラントの寿命は
「90%以上の方が
10年使用できる」

インプラントの寿命については、多くの研究データが報告されています。
その中でもよく知られているのが、「10年後の残存率が90%以上」という数値です。これは、インプラント治療を受けた方のうち、10年後も問題なく機能しているインプラントが90%以上存在するという意味です。
この数値からも分かるように、インプラントは適切な治療とメンテナンスが行われていれば、長期間使用できる可能性の高い治療法といえます。
一方で、残りの数%では、インプラント周囲炎や噛み合わせの問題、破損などにより再治療が必要になるケースもあります。
つまり、インプラントの寿命は治療を受けたら終わりではなく、その後の管理や通院状況によって大きく左右されるのが特徴です。
年数ごとの
平均残存率は?

1)5年後の平均残存率
インプラント治療後5年の時点では、残存率は95%前後と報告されることが多く、非常に高い成功率を示しています(日本インプラント学会)。
この時期は、インプラント体が顎の骨としっかり結合し、機能的にも安定している状態といえます。特に、初期固定が十分に得られ、手術後の感染や炎症などのトラブルが起きなかった場合、5年以内に問題が生じるケースは多くありません。
そのため、術後数年間を順調に経過できたインプラントは、長期使用への良いスタートを切れていると考えられます。
2)10年後の平均残存率
10年後の残存率は約90〜95%とされており、インプラント治療の信頼性を示す代表的な指標となっています。
多くの歯科論文や臨床データでも、10年という期間は長期成功の一つの目安とされています。
この時点まで問題なく使えているインプラントは、骨との結合状態や噛み合わせのバランスが比較的良好であるケースが多く、その後も安定して使用できる可能性が高いと考えられます。
一方で、10年以内にトラブルが起こるケースの多くは、インプラント周囲炎や過度な噛み合わせ負担が原因となっています。
3)インプラントは一生もつのか
インプラントは条件が良ければ20年以上使えるケースも多く、場合によっては生涯使用できることもあります。
しかし、必ず一生もつと断言できる治療ではありません。
天然歯と同様に、日々のケアや定期的なチェックを怠れば、トラブルが起こる可能性は高くなります。
インプラントを長く使うためには、「入れたら終わり」ではなく、「入れてからがスタート」という意識が重要です。
寿命を延ばすために
できること

1)毎日のセルフケアを
インプラント自体は人工物のため虫歯にはなりませんが、周囲の歯肉が炎症を起こすインプラント周囲炎には注意が必要です。
インプラント周囲炎は自覚症状が少ないまま進行し、気付いた時にはインプラントが支えられなくなることもあります。
歯ブラシによる清掃だけでなく、フロスや歯間ブラシ、タフトブラシなどを併用し、インプラント周囲の汚れを丁寧に取り除くことが重要です。
毎日のセルフケアの質が、寿命を大きく左右します。
2)定期的に歯科医院で
メンテナンスを受ける
インプラント治療は、定期的な歯科医院でのメンテナンスを前提とした治療です。
セルフケアでは落としきれない歯石や細菌の塊を除去し、歯肉や骨の状態をチェックすることで、トラブルの早期発見につながります。
定期検診では、レントゲン検査や噛み合わせの確認を行うこともあり、目に見えない問題を防ぐことができます。
メンテナンスを継続している方ほど、インプラントが長持ちする傾向があります。
3)噛み合わせのチェックを
怠らない
噛み合わせのズレは、インプラントに過剰な力を集中させ、ネジの緩みや破損、脱落の原因になります。
特に、周囲の歯が抜けたり、詰め物が摩耗したりすると、知らないうちに噛み合わせが変化していることがあります。
定期的に噛み合わせをチェックし、必要に応じて微調整を行うことで、インプラントへの負担を分散させることができます。
4)歯ぎしり、食いしばりへの対策
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、インプラントに強い負担がかかりやすくなります。無意識のうちに大きな力が加わるため、上部構造の破損や内部部品のトラブルにつながることがあります。
ナイトガードを使用することで、就寝中の負担を減らし、インプラントを守ることができます。指摘された場合は、放置せず早めに対策することが大切です。
5)全身状態の管理
糖尿病や喫煙習慣は、インプラント周囲炎のリスクを高める要因です。
特に喫煙は血流を悪化させ、歯肉や骨の回復力を低下させることが知られています。
保証制度について

多くの歯科医院では、インプラント治療に対して独自の保証制度を設けています。
インプラントは自由診療で費用負担が大きいため、万が一のトラブルに備えた保証制度があるかどうかは、医院選びの重要な判断材料の一つです。保証内容は歯科医院によって異なりますが、一定期間内にインプラントが脱落した場合や、インプラントの部品が破損した場合に、無償または一部自己負担で再治療が受けられる制度が一般的です。
再治療の範囲には、インプラント体の再埋入、アバットメントの交換、被せ物の再製作などが含まれる場合があります。
保証期間は5年や10年と設定されていることが多く、比較的短期間の保証から長期保証まで幅があります。
また、保証の対象が上部構造のみのケースもあれば、インプラント体まで含まれるケースもあり、内容には大きな差があります。
そのため、治療を始める前に何がどこまで保証されるのかを必ず確認しておくことが重要です。
口頭説明だけでなく、書面で保証内容を提示してもらうことで、治療後のトラブルを防ぐことにつながります。
保証制度をしっかり
受けるために注意する点

1)定期メンテナンスを
受けていること
多くの保証制度では、歯科医院での定期メンテナンスを継続して受けていることが条件となっています。
これは、インプラントのトラブルの多くがメンテナンス不足によって起こるためです。
定期的に通院していない場合、管理不十分と判断され、保証対象外になるケースもあります。
2)医院指定の
メンテナンス間隔を守る
保証制度では、3ヵ月ごと、6ヵ月ごとなど、医院が指定する間隔での受診が求められることが一般的です。
自己判断で受診間隔を空けてしまうと、たとえ大きなトラブルがなくても保証が無効になる可能性があります。
仕事や家庭の都合があっても、事前に予約を調整し、指定されたペースを守ることが大切です。
3)自己都合による破損は
対象外になることがある
転倒や事故による強い衝撃、硬い物を無理に噛んだことによる破損、歯ぎしり、食いしばりへの対策不足など、自己管理が原因と判断されるケースでは保証が適用されないことがあります。
保証制度は全てのトラブルを無条件で補償するものではない点を理解しておく必要があります。
事前に
確認しておきたい点

1)保証の対象範囲を確認する
保証の対象が、インプラント体のみなのか、アバットメントや被せ物まで含まれるのかは重要なポイントです。
特に被せ物は摩耗や破損が起こりやすいため、どこまで保証されるかを具体的に確認しておきましょう。
2)保証期間の長さを見る
保証期間が長いと安心感はありますが、期間の長さだけで判断するのは危険です。
保証を受けるための条件が厳しく設定されている場合もあるため、期間と条件の両方を確認することが大切です。
3)再治療時の費用負担を
把握する
完全無料と記載されていても、検査費用や仮歯代、消耗部品代が別途かかるケースもあります。
どこまでが無償で、どこからが自己負担になるのかを事前に理解しておくことで、想定外の出費を防ぐことができます。
転院した場合は?

1)転院した場合の扱い
インプラントの保証制度は、原則として治療を行った歯科医院のみで有効となります。
そのため、他院へ転院した場合、保証が引き継がれないケースがほとんどです。
2)引っ越しの可能性がある場合
転勤や引っ越しの予定がある方は、長期保証があっても通院できなければ意味がありません。
通院可能な範囲に医院があるか、将来的な生活環境も考慮したうえで医院選びを行うことが大切です。
3)保証内容は必ず書面で
確認する
保証に関する説明は、後々のトラブルを防ぐためにも必ず書面で残してもらいましょう。
保証書や同意書の有無、再発行が可能かどうかなども確認しておくと安心です。
長く使い、何かあった時は
保証をしっかり
受けるために

インプラントは、10年後でも90%以上が使用できるとされる、非常に信頼性の高い治療法です。
適切な治療とメンテナンスを行えば、20年以上使用できる可能性もあります。
一方で、寿命は患者様自身のケアや通院状況に大きく左右されます。
保証制度は安心材料の一つですが、それに頼り切るのではなく、日々の管理を大切にすることが重要です。
インプラントを長く快適に使うためにも、寿命、残存率、保証制度を正しく理解したうえで、信頼できる歯科医院と二人三脚で治療を進めていきましょう。

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